うつ治療に学ぶ医学的ストレス解消 ~メンタルハック

旧帝大理系→人気企業入社→活躍!→うつ発症、休職→うつを軽視し即復職→うつ再発・再休職orz(イマココ)  意識高い系の元モーレツ理科系クリエイターが、挫折を経て最新のストレス研究を徹底調査&即実践!メンタル強化への役立つ情報と、自身の体験談を更新中 @eli_masa_ /メタ認知/マインドフルネス/ワーキングメモリー

メンタルハック術②マインドフルネス~一言で表す→メカニズム→実践法概略~

エリまさです!!

理系出身の表現者&この治療を受けた一人のうつ患者として

マインドフルネスをどう伝えるか、ずーっと考えてました。

なぜか?

「人の一生を変える力」さえあると感じます。(軽い言葉にしたくない〜)

それくらい想いが強いです。

 

マインドフルネスに出会って、まだ3ヶ月ほどですが、一生向き合い高めていきたい、最高のスキルです。 

 

 

※非常に長いので、私は結論から知りたい!という方は目次の[今回伝えたいことの要約]からお読み下さい!

 ★★マインドフルネスを一言で★★

まずマインドフルネスの本質とは一体なんなのか?

そもそも言葉自体聞いたことない人もいるでしょうし、
聞いたことあっても、よう分からん!胡散臭い!って人が
多いんじゃないでしょうか。
例えば、

リラクゼーションの方法? → リラックスは必要ですが、それが目的ではありません。
瞑想なんだから心を無にするんでしょ? →違います!
人生の悟りが開ける? → そういうスピリチュアルなものではありません!
ぼーっとして脳を休めるんでしょ? → 頭はすっきりしますが、ぼーっとするわけじゃないです。
あれでしょ?いまに集中するんでしょ?→完全に間違ってるとも言えないが、それが目的じゃない

 

ということで、初回のこの記事の冒頭でどう言うべきか・・。
受けたプログラムでの言葉を思い出し、そしてそこで推薦された書籍、そのほか読んだ関連書籍を、改めて読み返しました。

(水島先生にリツイートしてもらってから、気合入りすぎちゃうか!俺ヾ(゚ε゚ )ォィォィ) 

 

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その中からGoogleでマインドフルネスを、取り入れた張本人であり、
Google社員番号107番の天才エンジニアでもある、チャディー・メン・タンの言葉を
要約して、

マインドフルネスの本質は「メンタルの筋トレ」である

という風にお伝えしようと思います。

最新著書「たった一呼吸から幸せになるマインドフルネス JOY オンデマンド」で彼は

僕はあるとき偶然に、心にも身体のトレーニングに相当するものがあることを知った。簡単なトレーニング、いわば心のダンベルカールを積んでいけば、人生を変えるような心の変化を意図的に起こせるというんだ。
オンデマンドでJOY(喜び)にアクセスする能力といった、
メンタルスキルを僕達は育むことができて、そのおかげで人生のあらゆる面を改善できる。
そのメンタルトレーニングが<瞑想>だった

 と述べています。

 

確かに筋トレとマインドフルネスの共通点はたくさんあります!

 ・鍛える明確なメソッド(瞑想)があること

 ・少しずつだが、着実に効果を実感できること
  (最新の検査機器で実際に脳が変化することが分かった。脳の可塑性)

 ・続けることが大切だが初めは苦痛(退屈?上手くできない感?)で挫折しがち。
  でも続けると、どんどん楽しくなる。

 (※書籍からのエビデンスある情報と、エリまさの体感が混ざってますが。参考まで)

 

しかし、一つ全く違う点が!

それは、

マインドフルネスは、やっている過程も
その効果も他人からは見えないこと 
です

 ★★マインドフルネスは目に見えない★★ 

そうなんです。これが厄介なんです。

 ・ 過程:座っている状態は見えるが、頭の中はもちろん見えない。

  ・効果:心の平静さが、その人の態度に表れることもあるでしょうが、
      ムキムキな筋肉ほど明らかでない

 

それにより
初めて体験する人全員が「これで合ってるの?」と感じると思います。

 

また、誰かに、(今は私に)

「素晴らしく効果があるから、めっちゃオススメだよ!」と言われたとしても、
 視覚的にも、数値的にも分かるものではないですよね。

筋肉の場合だと、(筋肉のビフォーアフター)

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と変化が明確ですよね。

しかし、内面の変化の場合、最も過激な例でもこの程度です。

 

               before                          after

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(すみません、急にふざけました・・)

 

そういう流れになってしまったので、、、(自分でしたのですが)
マインドフルネスの宗教性・科学性については後日、別途記事化しようと思いますが、
2行で言うと、マインドフルネスはマサチューセッツ大学医学部の教授が1979年から、
禅と西洋科学の融合として医療に取り入れたもので、科学として30年近いの実績があります。

   

・・話を戻しましょう。

 

マインドフルネスの弱点は、
やり方が分かりづらいこと、そして効果が見えづらいことでした。

特に、効果が見えないと、なんのためにやるのか分からないので、
まず「一度、試してみようか!」って気にすらならないですよね。

 

 ★★メカニズムが分かればやる気に★★

 今回のメインテーマはここです!

 効果が目に見えなくても、効果のメカニズムが分かればやる気になりますよね。

(牛乳はカルシウムを効率よく摂取できるという理由で飲む人が、多いのではと思いますが、
 実際骨が強くなるところは見えない。でもメカニズムに納得してるから飲むわけですよね)

 

マインドフルネスの祖ジョン•カバット•ジンは著書マインドフルネスストレス低減法で

「マインドフルネスとは、

 今この瞬間に評価や判断を加える事なく、能動的な(意識的な)注意を向けること」

   (※翻訳版はon purpose を"能動的な"と訳してますが、意図的な•意識的なという方が直訳です)

 と定義しています。

 

ところで!これまで、本ブログでは、
     いくつか抑うつ気分の状態になる原因、悪者について述べてきました。

それと照らし合わせてみましょう!!

 

復習すると、

 ダメなこと①「宛てもなく考え続けること」

 これを習慣にしていると、ネガティブな経験を何度も反芻してしまい、

 ネガティブな感情の悪循環に突入してしまうということを述べました。

・考えようとしていた以外のことに思いを巡らす心の迷走状態は、
 我々の生活の約50%に存在する共通の活動で、幸福感の低さとも関連する。
 また精神疾患や、慢性的ストレスの原因になりうる。

 

・脳が意識的な活動をしていないときに働く活動(DMN)は
 脳の消費エネルギーの60%〜80%を占めている。ぼーっとしていても、
 このDMNが過剰に働き続ける限り、脳はどんどん疲れていくわけです。
 

     ↓以下の記事より抜粋

ninchiko-udou.hatenablog.com

 

 ダメなこと②「歪んだ認知が生み出す自動思考」

 認知行動療法の回で紹介しましたが、

 人の感情は、その人が持つ認知によって生じる自動思考によって生み出される

人の感情の起こるプロセスは、

------------------------------------------------------------------------
出来事が起こる 

その人の、ものの捉え方(認知)により、考え(自動思考)が発生する 

それにより感情が起こる
---------------------------------------------------------------------------

 

ninchiko-udou.hatenablog.com

 

 そろそろ勘のいい皆さんは気付いたかもしれません。

 

 そう、マインドフルネスには、大きく2つの効果があるのです。

 

 (1)今この瞬間に能動的(意識的)な注意を向けることで、

   ①「宛てもなく考え続けること」がストップする。

 

 (2)今ここでの経験に評価や判断を加える事をなくすことで、

  ②「歪んだ認知が生み出す自動思考」が発生しないようにする。

    認知行動療法は、歪んだ認知を変えることに主眼を置きましたが、
      マインドフルネスでは単にそのまま受け入れます。(これを「受容」と呼びます)
      しかし、認知行動療法もマインドフルネスも自動思考の改善を目的にするので、
      この二つを合わせたマインドフルネス認知行動療法(MBCT)というものも存在します。

 

うー、、長くなってしまいました。。未熟さゆえ、説明が回りくどい、、

 つまり!

 ★★今回伝えたいこと要約★★

-----------------------------------------------------------------------------------------------

|  マインドフルネスは、瞑想によって、メンタルを鍛えるトレーニングであり、
|  そのトレーニングをすると、

|・普段の宛てなく考え続ける癖をなくし、ネガティブ感情の悪循環に陥り辛くなる

|・嫌な出来事に反応しない訓練になり、ネガティブな自動思考の発生を抑える
|    という2つの効果がある。
|
|    この二つにより、ネガティブな感情に振り回されることが減る。 

-----------------------------------------------------------------------------------------------

 ★★実践法を触りだけ★★

 ここまで書いておいて、実践方法について全く書かないのも、なんか引っ張ってる
 みたいでアレなので、

 次回に回そうと思っていた実践方法をほんの少し触りだけ、ご紹介します。

 ※次回ちゃんと実践方法と、それのための書籍・CDは紹介します。
  なのでそれを待てる方は、以下は読まなくて大丈夫です!お疲れ様でした。

 

 まず、マインドフルネスには、上記の通り二つの要素があるということに気付いたと
 思います。

 [1]注意を今に向ける(注意制御)

 [2]体験に評価・判断を下さない(受け入れ) 

 この二つを同時にトレーニングするのは難しい気がしますよね。

 実際、仏教では、(1)のトレーニングをしてから、(2)へ移行するというのが
 古代から行われてきたそうです。 (この辺りは宗派にもよりますが、、)

 

 [1]のトレーニングをサマタ瞑想(止瞑想)

 [2]のトレーニングをヴィパッサナー瞑想(観瞑想)

 と言います。

 そして、その方法をほーんの概要だけ。。

 

 まずどちらも、姿勢は楽に椅子に座るもしくは、あぐらで座るのが一般的です。

 目は軽く閉じても、開けていても、または半目でも構いません。

 {1}サマタ瞑想

 一般的な方法は、ただひたすら呼吸に注意を向けるというものです。
 鼻から吸う腹式呼吸をし、お腹の動き、空気の流れに注意を向けます。
 初めは5分くらいから初めるのが良いようです。
 

 

 {2}ヴィパッサナー瞑想

 サマタ瞑想で身につけた注意制御能力を駆使し、
 今度は、いま現在の自分の考えを観察します。

 いろんな考えが浮かんできます。今回はそれを打ち消さず漂わせます。
 それに評価や判断は下さず、ただあるがまま観察します。
 こちらも5分から始めます。

 

 ★★終わりに★★

 すごく長くなってしまいましたが、、、

 今回は、[ここまで要点をまとめる]で書いたように、
 マインドフルネスって何なんだろう?という根本への不信感がなくなり、
 「今度の記事が更新されたら、ちょっと試してみようかな〜」
 なんて思ってもらえれば、それだけで本当に幸いです。
 

 ★★今後の予定 まだまだマインドフルネス★★

 マインドフルネスについてお伝えしたいことはいっぱいあります。

  • 実践方法!&これで学ぼう、オススメの書籍トップ3
  • エリまさとマインドフルネス~出会いと修行経過~
  • 前頭前野扁桃体 ~ 猿使いと猿 ~ 誰でも分かる脳科学
  • 脳科学の視点で見たマインドフルネス、臨床的な結果

 

以上、お目通しありがとうございました。

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※これまで感情hack法と呼んできましたが、なんとなくしっくり来ないな~と思っていて、
  今後「メンタルハック術」というワードに随時変更していこうと思ってます。
  ただ、メンタルハックという言葉は、先に著名なビジネス書作家、心理学ジャーナリスト佐々木正悟さんが
  ご使用になっていたので、マナーとしてその旨、こちらに記載しておきます。
  有名人の方が、私のような弱小ブロガーのことお気になさらないかと思いますが、念のため。。
  http://nokiba.hatenablog.jp/ 

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